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logoMOLLバッテリーとは? ― ドイツの専業メーカーを解説

バッテリー通信

2026年06月

バッテリーのパッケージや、輸入車のエンジンルームで「MOLL(モル)」というロゴをご覧になったことはありますか。日本ではまだなじみの薄いブランドですが、ヨーロッパの自動車業界ではごく当たり前に使われている、ドイツの専業バ […]

バッテリーのパッケージや、輸入車のエンジンルームで「MOLL(モル)」というロゴをご覧になったことはありますか。日本ではまだなじみの薄いブランドですが、ヨーロッパの自動車業界ではごく当たり前に使われている、ドイツの専業バッテリーメーカーです。この記事では、MOLLがどんなメーカーで、なぜ自動車メーカーの純正に選ばれているのか、そして当社が正規取扱店として扱う理由を、できるだけ前提を省かずに整理します。

量を追わず、その品質を追求する ― 1946年創業のドイツ専業メーカー

「決して大量生産にこだわらず、常にその品質を追求する」――MOLLは、そう言い表せるメーカーです。正式名称は MOLL Batterien GmbH。ドイツ・バイエルン州のバート・シュタッフェルシュタインに本社と製造拠点を置く、1946年創業の専業バッテリーメーカーです。

その姿勢がもっとも表れているのが、生産のあり方です。世界各地に生産拠点を広げて量を追う大手メーカーとは異なり、MOLLは製造をドイツ国内に集約しています。これは「自社で品質管理できる範囲で作る」――規模を優先して手の届かないところまで広げるのではなく、目の届く範囲でその品質を追求する――という考え方の表れです。加えて、ドイツの自動車メーカーとの距離の近さを保つことで、求められる品質・性能に間近で応え続けています。

製品に一貫して記される「Made in Germany」「Quality since 1946」も、創業から同じ地でものづくりを続けてきた証といえます。生産規模で世界一を目指すのではなく、常にその品質を追求する――この一貫した姿勢が、次にお話しする「純正に選ばれ続ける理由」の土台になっています。

MOLLのあゆみ(主なできごと)

VWグループが純正に選び続ける理由

MOLLを語るうえで外せないのが、フォルクスワーゲン(VW)グループへの純正バッテリー供給です。Volkswagen・Audi・Porsche・Skoda・SEATといったVWグループの車両にMOLLのバッテリーが純正採用されており、近年ではMercedes-BenzやIneos Grenadierへの供給実績もあります。

VWグループの純正基準は、一般的な自動車と比べても特に厳しいといわれます。国際規格に加えて「TL82506」「VW75073」といった独自基準を設け、これをクリアしないバッテリーは搭載を認めていなかったほどです。もともとはポルシェのような高い走行性能を支えるために高いCCAや高い耐久性が求められ、その要求に応える中でMOLLが選ばれてきた、とされています。生産規模が特別大きいわけではないMOLLが選ばれ続けているのは、品質という一点による、というのが当社の見方です。

アフターマーケット品も「純正と同じライン」

見逃せないのは、私たちが扱うアフターマーケット(市販)製品が、この純正ラインとまったく同じ製造ライン・同じ品質基準で作られているという点です。「純正のようなもの」ではなく、同じ工場・同じ基準を通ってきた製品、という位置づけです。なお、日本国内向けの交換用純正品は、これまでEXIDE製が中心でしたが、近年は新車搭載時と同じMOLL製への切り替えが進んでいます。

EFB・AFBのパイオニア

MOLLのもうひとつの顔が、アイドリングストップ・充電制御対応バッテリーの先駆者であることです。2010年ごろ、CO2削減が自動車メーカーの課題となる中で、充電制御やアイドリングストップに対応した、AGM以外の選択肢が求められるようになりました。MOLLが2012年に完成させた MOLL EFB(Enhanced Flooded Battery)は、その代表例です。MOLLは、AGM以外でアイドリングストップに対応したEFBをいち早く実用化したメーカーで、自社では「世界初」と位置づけています。MOLLによれば、その後EFBはVWグループへ累計1,000万個以上が供給されています。

さらに2023年には、AGMの代わりになる次世代型として MOLL AFB(Advanced Flooded Battery)を開発。EFBの技術を土台にしつつ、AGM搭載車への交換にも対応できるタイプとして注目されています(ドイツではメルセデス・ベンツのディーラーが純正AGMの代替として使う例もあるとされます)。

AFBには、実務的に見逃せない特徴があります。同じケースサイズで比べたとき、対応するAGMより容量(Ah)が大きく設定されていることがある点です。たとえばあるサイズ(L3:278×175×190mm)では、AGMの70Ahに対してMOLL AFBは76Ah。外形寸法は同じで、始動性能(CCA)もほぼ同等です。

この“容量の余裕”は、最新のクルマに“恩恵”をもたらします。BMS(バッテリーマネジメントシステム)をはじめ車載の電子制御が増えるほど、電力の出入りは激しくなります。たとえばエンジン始動時のクランキングでは大電流が要求されるため、バッテリーの端子電圧が一時的に降下します。容量に余裕があるほど、この電圧降下は小さくなり、電圧が閾値を下回ったときに起こるトラブル(制御系のエラー、アイドリングストップの不作動、余計な故障コードの記録など)も起こりにくくなります。もちろん、まずは車両が指定する種類・規格を満たすことが大前提で、容量や種類を変更する場合はBMSの登録変更(アダプテーション)が必要な車種もあります。

このほか、MOLLの液式バッテリー「XTRA charge(エクストラ・チャージ)」は、EFBの誕生後に開発されたもので、一般的なSLIとEFBの中間的な位置づけです。国産車でいう充電制御車用バッテリーのイメージ、と考えると分かりやすいかもしれません。

【画像②(任意):MOLL AFB/EFB の製品写真を挿入。MOLL社の提供・許諾素材を無加工で使用してください。】

品質を支える認証体制

MOLLは、ISO 9001(品質)、IATF 16949(自動車産業向け品質)、ISO 14001(環境)、ISO 50001(エネルギー)という4つの国際規格の認証を取得しています。

MOLLが取得する4つの国際認証(品質・環境・エネルギー) ※画像はMOLL社提供資料を使用

また、ドイツの Stiftung Warentest(消費者団体)をはじめとする独立した第三者機関の試験でも、継続して品質が確認されているとしています。全製品の検査体制や、リサイクルに配慮した製品設計も、MOLLがものづくりの基本方針として掲げている点です。近年はナトリウムイオン電池の生産に向けた取り組みも進めるなど、時代の変化に合わせた開発を続けています。

日光社がMOLLを正規取扱店として選んだ理由

日光社が1918年(大正7年)の創業以来大切にしてきたのは、「その時代に最も信頼できる製品を、日本のお客様に届ける」という姿勢です。アイドリングストップ車や充電制御車が当たり前になり、EFBやAFBといった新しいカテゴリーのバッテリーが日本市場にも浸透しつつあるいま、純正供給の実績と独自技術を持つMOLLを正規取扱店として扱うことは、この姿勢の自然な延長だと考えています。

まとめ

“頂点を目指す”自動車メーカーが純正として、“安心を提供する”整備の現場が適合として見極める。

「プロが選ぶバッテリー」

OE採用の実績と、今後のxEVに向けた余裕のある容量設計という技術の裏づけにより、
MOLLにまた新しい代名詞が加わりました。

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