OEバッテリー/純正準拠バッテリーってなに?
バッテリー通信
2025年07月
OEとOEMはどう違う? OEバッテリー[純正準拠バッテリー]を説明する前に、似た言葉で比較的よく聞かれるOEMについてお話ししたいと思います。初めて聞く方もおられるかもしれませんが、OEMは化粧品など日用品でも多く存在 […]
OEとOEMはどう違う?
- OE : Original Equipment = 新車時から搭載されている純正部品
- OEM : Original Equipment Manufacturing = 相手先ブランド製造あるいは製造品
OEバッテリー[純正準拠バッテリー]を説明する前に、似た言葉で比較的よく聞かれるOEMについてお話ししたいと思います。初めて聞く方もおられるかもしれませんが、OEMは化粧品など日用品でも多く存在しています。新しいコスメブランドの外箱のラベルにコーセーやカネボウ化粧品の製造と書かれていた経験ありませんか?自動車でも例えばトヨタ ライズはダイハツ ロッキーのOEM車です。OEMとは他社に製造を委託し自社ブランドの製品として販売することをいいます。「あのメーカーがこんな商品を売ってると思ってみたら●●が作ってた!」や「知らないブランドだけど●●が作ってるなら安心!」など身近な経験ありませんか。
これに対しOEバッテリー[純正準拠バッテリー](OE品質ともいいますが)とは、自動車メーカーに純正部品として納入しているバッテリーのことを表します。純正バッテリーのラベルに自動車メーカーのブランドロゴや純正品番と一緒に”VARTA”や”MOLL”、”BANNER”あるいは”EXIDE”などのバッテリーメーカーの名前も表記されています。これらのバッテリーメーカーは「OEメーカー」と呼ばれ、これらのメーカーが”純正部品と同じ品質”と称してアフターマーケット用に販売しているバッテリーを「OEバッテリー[純正準拠バッテリー]」と称し、それらを「OE品質」といいます。バッテリーメーカーも近年”OE Quality”とアピールすることも多くなっています。但し以外と思う方もおられると思いますが一般的にバッテリーやタイヤなどについて自動車メーカーは複数のブランドを”純正=OE”として指定します。輸入車販売では「ショウルームで見た展示車はMichelin製のタイヤだったのに納車された車には韓国のHankook製」などのトラブルがたまに起こります。
OEバッテリーとOEMバッテリー?!
- OEバッテリー : 純正準拠バッテリー = 純正バッテリーと同じ品質・同じ製造ライン
- OEMバッテリー : 相手先ブランド向けバッテリー = 依頼先ブランド名で製造
自動車メーカーには製造リスクの関係で複数のサプライヤが存在しますが、昔から“MOLL”はVWやAudiなどに多く搭載されていたり、”BANNER”はBMW/MINIを始め一部現地生産されている日本メーカーに純正バッテリーとして新車搭載されています。また”VARTA”は欧州最大のバッテリーメーカーとして多くのブランドに「純正バッテリー」として搭載されているだけでなく、”BOSCH”ブランドに対してはバッテリーを”OEM供給”しています。→最近BOSCH社は特にアジア市場向けを中心にOEMサプライヤーとして韓国や中国のバッテリー製造メーカーで生産されたバッテリーを増やしているようです。
またVARTAブランドも同じClariosグループ内の韓国の”Delkor社”がOEMバッテリーを製造しており、これが”韓国製VARTAバッテリー”として販売されています。ややこしいですよね!!
つまり純正バッテリーと同等品質=”OE品質”といえるOEバッテリー[純正準拠バッテリー]であるVARTAバッテリーはドイツ製だけです。但しVARTA社も今後のラインナップ充実に合わせてスペインや東欧工場での製造ラインも拡張するため、”Made in Germany(ドイツ製)”から”Made in Europe(ヨーロッパ製)”あるいは”Engineered in Germany(ドイツ品質の設計)”といった表現に移行する予定です。