”クリーンディーゼルには性能の良いバッテリーを!!
バッテリー通信
2025年12月
輸入車の燃費向上技術。”コモンレール式ディーゼル” 排気ガスのNOxが社会問題化して以降、日本でディーゼル車が売れない時期が続きましたが、約10年ほど前からコモンレール方式などの技術により有害物質や騒音を抑えた”クリーン […]
輸入車の燃費向上技術。”コモンレール式ディーゼル”
排気ガスのNOxが社会問題化して以降、日本でディーゼル車が売れない時期が続きましたが、約10年ほど前からコモンレール方式などの技術により有害物質や騒音を抑えた”クリーンディーゼル”がEV、ハイブリッドに続く”第3のエコカー”として注目を集め、この傾向は欧州車に多く見られました。
コモンレール式ディーゼルとは燃料を高圧で「共通のパイプ(コモンレール)」に蓄えて各インジェクターへ供給する方式です。エンジン回転数や負荷に関係なく、電子制御で最適なタイミングと量の噴射が可能となり、燃焼効率の向上や騒音・排ガスの低減と出力の安定化を実現しています。⇒なお現在クリーンディーゼル車はエコカー減税の対象外です。
コモンレール式ディーゼルの始動特性
- コモンレールシステムは燃料を最大2000bar以上の高圧で噴射するため、高圧ポンプやインジェクターの制御に強い電力が必要。また始動時にECUがこれらを制御するため、瞬間的に大きな電流が求められます。
- ディーゼルは自己着火のため燃焼室を予熱するグロープラグが必要、特に寒冷時には数十Ahの電流を瞬時に供給する必要があり、CCAが低いと電圧降下で始動不良を起こす可能性があります。
- ディーゼルエンジンはガソリンよりも圧縮比が高くクランキング時の抵抗が大きいため、スターターモーターにはより強いトルク=高電流供給が必要。
上記理由により、コモンレール式ディーゼルエンジンは始動時の負荷がガソリンと比較して大きく、高CCAバッテリーが不可欠なのです。実際、例えば整備指示書にもガソリン車のCCAは520~800A、ディーゼル車は700~800Aと異なる表記がされています。 元々昔からディーゼル車には大きいバッテリーが良いと言われていました。
CCAが高いバッテリーのメリット
CCAの高さはそもそもAGMバッテリーのセールスポイントでした。2000年初頭に登場した当時は、L3サイズの液式(SLI)バッテリーの始動力をワンサイズ小さなL2サイズのAGMで実現でき、小型/軽量化が実現できると謳われました。
ここで改めてCCAが高いメリットをまとめると
- 始動性が高く、寒い冬場でも確実にエンジン始動が可能
- 電圧安定性が高い。特にディーゼル車ではグロープラグやECU、ポンプ類が同時稼働でも電圧が落ちにくい
- 始動時の負荷に余裕があるため、劣化しにくくバッテリー寿命が延びる
- (結果的に)エラーコードや始動不良の原因が減り、整備性があがる
バッテリー容量の増加の背景
欧州車の”クリーンディーゼル(=コモンレール式)”は非常に優れた技術である反面コンピューター制御が難しいといわれています。特に日本市場はヨーロッパと比較にならないぐらい市街地走行の割合が高く、渋滞/信号待ちによりアイドリングストップの頻度も多いため、 一部の輸入車では「警告灯がついたら保証期間中はAGMバッテリーに何度でも交換する」などの対応が行われていました。そのため純正バッテリーに対する不満も多く聞かれていました。これらを改善するため自動車メーカーもプログラミングのアップデートが実施されたり、またVARTAやMOLL、Bannerが製造しているOEバッテリー(純正準拠バッテリー)でも、新商品が登場すると例えばEFBでは品番変更後のバッテリーは旧品番と比較しCCAは同等あるいはやや低めですが、容量が大きくなっています。
MOLLのAFBは単にAGMの互換にとどまらず、充電受入性や耐久性、アイドリングストップへの対応力が高く、またバッテリー容量も従来のAGMより大きいため、”Moll=整備のプロフェッショナルが選ぶバッテリー”といわれ、欧州の整備業界では「AGM不要論」も出るほどだとか。コモンレール式ディーゼルまたは型式が”3DA-”から始まる欧州車には、AGM搭載の場合はMOLLのAFB、EFBが搭載されていれば容量が大きくなったMOLLやBanner EFBがおすすめです。